過ぎたるはなお及ばざるが如し そして・・・(2009年5月23日)
前回の写真、
皆様もうお気づきかと思いますが、
植えたはずの雑木らしい木の写真が一つもない、
若干1枚クロモジの力ない様子を、
写し手のマジックにより可愛く撮ってくれたショットがありますが、
それ以外は、皆無。
あの、土方仕事が終了するのはいつも夜。
写真を撮ろうなどと言う元気など、なくなるほどの肉体労働のせいと、
とっぷりとくれた作業終了時の,あたりの暗さのせいもあります。
しかし、本当のところ、到着したときには、とても元気だったクロモジが
妙に、元気を失ったり、夏はぜが夏場に葉っぱを落としたり、
つりばなの葉のつき方が、少なかったり、
アカシデがひ弱だったり・・・と、
南国の暑い夏をしのがせるには、あまりにも暑さに慣れていない
北の国の樹木たちは、気の毒なほどの、夏ばて状態となり、
写してあげたくとも、今ひとつ元気がなかったというのが、最大の原因でした。
その土地のものを、その土地で育てるということの
大切さをつくづくと思い知らされました。
第1回造成計画は、平成18年12月。
その翌年の夏は、毎日毎日水遣りに励み、なんとか越夏をさせました。
なんとか。
その辺でやめておけばよかったものを、
懲りない私は、その秋、
「自分でやってみよう生垣作り!」に挑戦してしまったのです。
「月桂樹の生垣が素敵よ。」と教えていただき、
まあ素直に植える植える。
約10本。
「あれ?足りない」
足りないと思えば、またもや
取り寄せて、植える植える、合計20本。
そして、気づけば、
雑木の庭風に仕上がりつつあった我が庭が、
まるでみかん畑。
ここで、ようやく、プロの庭師さんに、
助けを求めようと思ったのでした。
もっと早く気づけよって、本当にそんな感じでした。
我が要請に応じて駆けつけてくれた庭師さん。
さすがプロという生垣作りをしてくれた後、
庭木診断。
樹医さんのおっしゃいますのに、
どの木もどの木も一様に水分不足。
告白しますと、わたくし、一度植えて落ち着きつつある
紅葉、そよご、もくれん、などなどの場所変え、
すなはち、植え替え、を何度となく、行ってしまっておりました。
寄せ植え気分が、抜けきらなかったのです。
ごめんなさい。
夏はぜにいたっては、
「ご臨終」と宣告され。
(誓って申しますが、夏ハゼは植え替えておりません。)
いつの間にか、
植林地状態となり果てた我が庭を前に呆然となったわたくしでした。
それでも、昨年夏の初めまでは、水分不足には細心の注意を払い
発育旺盛な夏場の雑草さんたちに
追い越されたり追い越したりしながらも、なんとか秩序を保っていたのですが、
若干の事情の末、昨夏より、実家の父を引き取り、ともに暮らすようになってから
どうも、忙しさに拍車がかかり始め、
水遣り担当に父を任命したのですが、
任せた父の仕事が、ちょっと不十分だったのか、
(他人のせいにするのは父譲りで・・・)
はたまた、それまでの私が、過保護すぎたのか、
どの木もどの木も、水分不足状態がはなはだしくなり
さらに、今年に入ってからは、草を引く暇もなく
荒れ放題の、ちょっと・・・ いえ、大変困った庭事情となっております。
どなたかがおっしゃっておられた
「庭を造ろうと思ったら、中途半端じゃできん。
仕事の片手間なんか無理。」
という言葉が、身に沁みます
雑木に憧れるあまり、地元の生態系を無視して、買い求めた
北の地の木々たち。
植えた後の手入れをしてあげる暇のなさ。
私のような、不束者には、
門のそばに、少し植樹をして、ガーデニングを楽しむ程度がぴったりでした。
生え茂った、夏草を見るたび、憂鬱になっている今日この頃です。
先日、最初に庭をつくってくださった庭師の先生から
「毎日お水をあげていると、そうでなければ生きていかれなくなる。」
「だから、少し水を控えめにして、強い木に育てて行きなさい。」
「自然淘汰され、強いものが残るから」
と、アドバイスをいただきました。
お言葉に従い、適当にお水をあげて、過保護にせず、
ちょっと離れた目線で、我が庭を見つめていこうかと思い始めました。
何かに憑かれたように植え続けた
俄か造園師の日々、
勝手ながら、この辺で卒業させていただくことといたします。
ながーい庭談義となりました、
皆様、長のご清聴ありがとうございました。
お疲れ様でした。
それでは次回は、デッキのお話をさせていただきます。
乞うご期待!
19.02.18.(月) : 過ぎたるはなお及ばざるが如し そして・・・(2009年5月23日)